Author Archives: 緒方紀郎

9月10日 毎日新聞記事「立野ダム放流孔ふさがらぬか」

9月10日付の毎日新聞記事「立野ダム放流孔ふさがらぬか」をお送りします。8月の「技術委員会」の問題を分かりやすく、また鋭く指摘した福岡賢正記者の記事です。

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8月17日 技術委員会、立野ダム容認の結論

8月17日に開かれた、初会合からわずか3週間の3回目の「立野ダム建設に係る技術委員会」は、あっという間に「立野ダム建設に技術的な課題はない」との結論を出しました。住民はモニターで会場の様子を見ることはできましたが、委員会の会場に近づくことさえ許されませんでした。同省が選んだ7名の委員も、同省の見解に疑問を呈することはありませんでした。

ダム湖予定地の大半が崩落し、多くの断層の存在も明らかになっているにもかかわらず、同委員会は「立野ダム建設予定地に考慮すべき断層はなく、岩盤の健全性に問題はない」。流木や岩石等で立野ダムの穴(高さ5m×幅5m)がふさがる懸念についても「穴がふさがることはない」と結論付けました。

しかし、今回の地震による土砂崩壊とその後の増水で、熊本市内など下流の橋脚には多くの流木が引っかかり、有明海にも大量の流木が漂着しています。それらの大半は阿蘇カルデラ内で発生し、立野ダム地点を通ったわけであり、穴がふさがらないはずはありません。現に、直径約10mの立野ダム仮排水路トンネルの入り口は、土砂や流木で完全にふさがっています。

阿蘇外輪山が立野で切れたのは、多くの断層が集中しているからです。火山地帯のカルデラの切れ目という、立野ダムの立地条件は最悪であり、流域に危険をもたらすものです。国土交通省は立野ダム建設を即時に中止し、917億円の立野ダム建設事業費を震災復興に充てるべきです。

8月17日の「技術委員会」に提出した文書です。技術委員会宛要請2016-8-17

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立野ダムに係る技術委員会の現地調査への要請書

本日8月3日、「立野ダムに係る技術委員会」の現地調査が行われます。国交省の資料を見ると、立野ダム建設予定地周辺を現地調査するとしながら、鮎返りの滝までの立野ダム水没予定地(約3km)の4分の1程度しか現地調査がなされません。黒川・白川合流点から黒川にかけての立野ダム水没予定地が、最も土砂崩壊している場所であり、国交省が本日案内する箇所のみの調査では極めて不十分と言わざるを得ません。立野ダム完成後にこの地震が起こったとしたら、ダム水没予定地周辺の大半の地盤が大きく崩れていたわけであり、ダム上流は多量の土砂や流木で埋めつくされ、立野ダム下部の幅わずか5mの穴がふさがり、洪水調節できなくなっていたのは明らかです。

立野ダムに係る技術委員会の現地調査への要請書を本日朝、国交省立野ダム工事事務所に提出しました。

提出した要請書はこちらです→立野ダム委員会要請2016.8.3

以下、立野ダム水没予定地(点線)と、本日の調査範囲(赤矢印)です。

調査範囲1

調査範囲2

委員は、下記7名の方々です。

一般財団法人 地域地盤環境研究所 理事長 足立 紀尚様

京都大学 名誉教授 岡田 篤正様

国土技術政策総合研究所 佐々木 隆様

土木研究所 地質・地盤研究グループ 佐々木 靖人様

京都大学 防災研究所 教授 角 哲也様

京都大学 防災研究所 教授 千木良 雅弘様

土木研究所 地質研究監 山口 嘉一様

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8月3日「第2回 立野ダム建設に係る技術委員会」の現地調査

今、国交省のホームページあけてびっくりです。

明日、8月3日、「第2回 立野ダム建設に係る技術委員会」の現地調査が開催されるとのこと。先月27日に第1回を開催したばかりなのに、このペースは尋常ではありません。一気に、御用学者の「同意」を得て、立野ダムGO、といきたいのでしょう。困ったものです。詳しくは、国交省立野ダム工事事務所のページを。 http://www.qsr.mlit.go.jp/tateno/index.htm

■「第2回 立野ダム建設に係る技術委員会」(現地調査)の開催について
国土交通省九州地方整備局では、ダムサイト予定地の基礎岩盤の状況等を調査・検討し、技術的な確認・評価を行うことを目的に、「立野ダム建設に係る技術委員会」を設置し、今般、下記のとおり、第2回委員会として、立野ダム建設予定地周辺の現地調査を行いますのでお知らせいたします。
[開催日時]
日時:平成28年8月3日(水)14:00~16:00(予定)
※当日の天候等により、行程等が変更となる場合があります

以下は、7月27日の第1回会議で提出した要望書です。委員会要望2016.7.27

写真は、7月27日の第1回委員会に要望書を出している様子です。

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各委員あてに提出した、立野ダム水没予定地航空写真にダム本体と満水時の線を入れた写真です。

立野ダム水没予定地航空写真

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7 月27 日(水) 第1回立野ダムに係る技術委員会

7 月27 日(水) 10:30~12:30、KKRホテル熊本3階で「第1回立野ダムに係る技術委員会」を開催すると、国土交通省九州地方整備局から記者発表されましたのでお知らせします。別室で「テレビ傍聴」できるそうです。立野ダム工事事務所のホームページで詳細を公開しています。
http://www.qsr.mlit.go.jp/tateno/index.htm
みなさま、是非、傍聴しましょう!!詳細は、以下のPDFファイルをお読みください。

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7月23日、南阿蘇村白水での集会に100名参加

7月23日、南阿蘇村の白水庁舎で開いた「熊本地震を受けて 阿蘇緊急学習会 ダムより生活道路を」は、約100名の参加で満席となりました。立野ダム予定地周辺の震災直後からの多くの写真を見ながらの現状説明の後、阿蘇ジオパーク協会員の中島さんと、おいしい丸葉山の栗山さんから、被災した阿蘇大橋周辺などをメモリーとして保存してはどうか。またジオパークの再認定の時に、立野ダムは厳しい判断材料になる。本気で復興を考える会の吉田さんから、村による道路復旧の説明会開催の要求などがプレゼンされました。何よりも、参加者からたくさんの意見、質問が出され活発な意見交換ができたことが素晴らしかったと思います。

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↑当日の報告プレゼン「熊本地震直後の立野ダム予定地調査報告」のPDF版です。※画像等を使用される場合は、「撮影:立野ダムによらない自然と生活を守る会」と明記してください。

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集会を報道した熊本日日新聞(2016.7.24)です。

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7月23日(土)南阿蘇村白水庁舎で緊急学習会「ダムより生活道路を」

7月23日(土)、南阿蘇村白水庁舎で、熊本地震を受けての立野ダム問題・阿蘇緊急学習会「ダムより生活道路を」を開催します。熊本地震後、立野ダム本体予定地周辺(黒川第一発電所)から黒川の阿蘇大橋、白川の鮎返りの滝にかけての立野峡谷は、いたるところで土砂崩壊が起きています。この区間は、立野ダムがつくられた場合の水没予定地でもあり、新しい阿蘇大橋の架け替え予定地でもあります。そこで、各住民・団体からの報告を行い、立野峡谷周辺の状況の理解と、地震後の阿蘇地域の復興などについて、参加された皆様のご意見をいただきながら考えたいと思います。是非ご参加ください!まわりの方に参加を呼び掛けてください。
■熊本地震を受けて 阿蘇 緊急学習会「ダムより生活道路を」
●とき:7月23日(土)13時~15時
●場所:南阿蘇村白水庁舎 2階会議室
主催 阿蘇 緊急学習会「ダムより生活道路を」実行委員会 松本久

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7月23日(土)南阿蘇村白水庁舎で緊急学習会「ダムより生活道路を」 はコメントを受け付けていません

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「国土交通省の阿蘇大橋600m下流に架け替え決定」について

本日(7月5日)夕方の各局ローカルニュースは、「国土交通省は阿蘇大橋を600m下流側に架け替えることに決定した」と報じました。現地ではまだ地質調査が十分に行われていない中、新たな阿蘇大橋の位置を決定するのはあまりにも時期尚早です。
7月2日、熊日新聞が国交省の「阿蘇大橋下流架け替え案」を報じましたので、同日当会は、阿蘇大橋周辺を長陽側から再度現地調査しました。その調査報告書(速報)をまとめましたので、添付します。3ページのレポートですので、是非お読みください。

7月2日阿蘇大橋周辺現地調査報告

写真は、アサヒグラフ「九州熊本大地震」航空写真に加筆したものです。(赤点線が阿蘇大橋600m下流架け替え位置)

阿蘇大橋国交案

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7月2日阿蘇大橋周辺現地調査報告

7月2日、熊日新聞が国交省の「阿蘇大橋下流架け替え案」を報じましたので、同日、阿蘇大橋周辺を長陽側から再度現地調査しました。

阿蘇大橋下流架替記事2016.7.2

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長陽側から見た、阿蘇大橋を崩落させた土砂崩壊現場ですが、約100m手前の国道に横ずれ断層を確認しました。黄色いセンターラインが1mほど横にずれています。専門家の方いわく、「手前の断層が原因、向こうの土砂災害は結果です」

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横ずれ断層の拡大です。アスファルトで補修され、斜めにセンターラインが新たに引いてあります。教えてくれた専門家の方は「専門家は路面の断層を見て、そうでない人は土砂崩壊を見る」と言っていました。

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横ずれ断層は、中央火口丘のほうに伸びていました。

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畑の「あぜ」も横にずれています。

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白川も、その断層に沿って流れを変えています。向こう側は、立野地区の「立野溶岩」でつくられた台地です。谷側は全て地震で崩落しています。断層を英語で「フォルト」と言うそうです。断層があるこんな場所に阿蘇大橋をつくったら、「フォルト」(失敗)です。

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4月30日に調査した時は、キャンプ場の施設もある程度残っていたのが、跡形もなく流されていました。黒川右岸の立野溶岩も、長陽大橋東側の駐車場からよく見えていた部分はほとんど埋まっていました。

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南阿蘇橋は、「落橋のおそれ通行止め」となっていました。

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その南阿蘇橋から見た、長陽大橋と南鉄の白川橋梁です。これまで見てきた区間が、国交省の「阿蘇大橋下流架け替え案」で報じられていた、新ルートの範囲です。断層が走り、両岸も大きく崩壊し、さらには南阿蘇橋は落橋の恐れあり。そんな場所に阿蘇大橋をなぜつくろうとするのでしょうか?将来の安全のことを考えれば、阿蘇大橋は数鹿流ケ滝の上流にかけるべきではないかと考えます。

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アソシエート付近から見た長陽大橋西側の崩壊です。さらに崩壊がひどくなっていました。

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鮎がえりの滝です。大雨の後で、さらには白川発電所に通水されていないのか、すごい流量でした。

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谷の下のほうにあった、旧栃の木温泉跡地も完全に流され、プールの底が見えていました。

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地震とその後の大雨による増水で、完全に川の状況が変わっていました。国土交通省は、ここにあった無数の巨石や流木、そして大量の土砂や温泉の残骸も、すべて幅5mの立野ダム下部の「穴」を通って下流に流れるというのでしょうか。スクリーン(柵)に引っかかった流木は、それでもダムの水位が上がると「浮いてくる」というのでしょうか。国交省の「阿蘇大橋下流架け替え案」も「立野ダム計画」も、「造ることが目的」「予算を消化することが目的」「役人の仕事を確保することが目的」と言われても仕方がないと思います。国民の血税を使うのならば、安全で豊かな白川を未来に手渡すために使っていただきたいのもです。(終わり)

 

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7月10日の参院選挙・立野ダム問題についての公開質問状の回答

7月10日の参院選挙に立候補を表明した、松村よしふみ氏、あべ広美氏、木下順子氏、本藤哲也氏に、「熊本地震を受けた立野ダム問題についての公開質問状」を6月12日に送付しましたが、回答したのはあべ広美氏のみでした。 注目されるのが、これまで立野ダム計画にあいまいな態度だった民進党(旧民主党)も推しているあべ広美氏が、はっきりと立野ダム反対の回答をした点です。

さらに注目されるのが、松村よしふみ氏からの回答が、6月21日の回答期限を過ぎた後、再三催促してもなかったことです。これまでの熊本県知事選挙などでは、自民党系の候補者からも回答が来ていたのが、今回は回答できなかったということは、候補者は国土交通省の「熊本地震後の調査で立野ダム建設に支障となる情報は得られていない」とする主張を疑問視しているからだとも考えられます。しかし、国会議員に立候補するのなら、国の事業に対する自分の意見をきちんと表明していただきたいものです。

以下、公開質問状とあべ広美氏からの回答、6月26日付熊本日日新聞の記事です。

参院選立野ダム公開質問状2016.6

あべ広美氏からの回答

2016.6.26立野ダム参院選候補回答記事

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